2022/10/25
高速、高精度で保守性に優れたパワーモジュール検査向けX線検査システムを開発
高精度3D-CT AXIの新モデル 3Xi-M200 V2をリリース
2022年10月25日
株式会社サキコーポレーション
株式会社サキコーポレーション(東京都江東区、代表取締役社長:小池紀洋、以下サキ)は、このたび、パワーモジュール検査向けインライン型3D-CT方式X線自動検査装置(AXI)の新モデルとして、検査画像の品質を高めながらサイクルタイムを大幅に短縮し、設備のメンテナンス性も高めた3Xi-M200 V2を開発しました。
3Xi-M200 V2は、新開発の検査アルゴリズムにより画像の解像度と鮮明さを向上させて、見逃しと過剰判定率を低減しました。また、大型の新ディテクタによる少ない撮像回数での検査を可能とし、複数のモジュールを一括撮像できる大型治具搬送対応コンベア設計を採用して、サイクルタイムを大幅に短縮しました。さらに、密閉管のX線源の採用などで主要部品のメンテナンス工数を減らし、導入後の保守性を高めました。
電気自動車(EV)をはじめ、データセンター、インフラの電力系統などに幅広く用いられているパワーモジュールは、エレクトロニクスモジュールの省エネルギー性能を左右するキーデバイスとして、社会のデジタル化・脱炭素化を背景に、今後も需要の拡大が見込まれます。そのパワーモジュールの実装工程では、外観では把握できない不良も検出する高品質な全数自動検査への期待が高まっており、ノイズが少なく鮮明なX線画像で高速検査を実現し、かつ装置のメンテナンス性も高めたソリューションが求められています。
サキは、2011年にパワーモジュール検査向けAXI をリリースして以降、パワー半導体のメガサプライヤーへの導入実績を重ねてまいりました。グローバル市場での実績と現行モデル3Xi-M200で培ったAXIシステム技術をベースにアップグレードしたモデル3Xi-M200 V2で、サキはパワーモジュールの品質検査のニーズにお応えします。
3Xi-M200 V2の主な特徴は以下のとおりです。
1. 高精度
2. 高速化
3. 保守性
サキの代表取締役社長兼CEOの小池紀洋は、次のように述べています。「モーターの駆動などに多用されるパワーモジュールは、自動車のEVシフトやデータセンターの投資拡大を受け、今後も市場規模の拡大が見込まれます。サキは、グレードアップしたパワーモジュール検査向けX線検査装置の高品質な検査ソリューションで、省エネのキーテクノロジーであるパワーモジュールの製造品質を支え、脱炭素社会に貢献してまいります。」