インライン化を実現する高速3D-CT X線検査装置

3Xi-M110の特長
01
独自技術で取得する高精細画像
平面物体撮像に特化した独自のPlanar CT技術演算が、少ないプロジェクション数から高精細な平面断層像を正確に計算します。焦点径(4μm)のマイクロフォーカスX線源を採用。リニアスケールとフルクローズドサーボのツインドライブ構造による正確なステージ制御と、撮像時に各軸の位置をリアルタイムに計算してプラナーCT演算に用いることで、エッジのクリアな高精細立体画像を取得できます。両面実装の上面と下面を分離して、反対面部品の影の影響を受けない高精度検査ができます。


独自技術「プラナーCT」撮像方式
02
インライン化を実現する超高速撮像
プラナーCT演算処理を高速化しました。撮像と演算処理がほぼ同時に完了します。大型ディテクタによる視野サイズの拡大と、ステージ制御と撮像プロセスを結合した独自の撮像プロセスの開発により、従来比で約二倍のサイクルタイム高速化を実現しました。
03
高難易度の検査にも対応する不良検出力
自動基板反り補正
XYZ方向に追従する自動基板反り補正機能と位置合わせの機能によって、検査精度の向上と検査プログラム作成時の負担を削減します。
高精度検査
完全な3D立体形状の再構成と、検出が難しいボイドやHiP (Head in Pillow)などの検査に対応した独自開発のアルゴリズムにより、不良を確実に検出します。IPC基準に準拠した検査ができます。

一般的な検査方式

サキの検査方式
不良検出例
[
BGA Head in pillow
]

BGA Head in pillowのような、検出難度の高い不濡れ形状を明確に切り分け可能。ボイド体積率、ボイド面積率の両方の自動検査が可能。
[
挿入部品
]

挿入部品検査では、スルーホール内部のはんだ量(充填率)を測定。一般的な断層画像面積検査では見逃していた不良も確実に検出。
[
チップ部品
]

チップ部品のフィレットの位置、高さ、幅、角度、量の変化から良否の判定が可能。不濡れチップのフィレット形状を可視化。
[
IC部品
]

IC部品のフィレットの位置、高さ、幅、角度、量の変化から良否の判定が可能。リード間をハンダが横切る場合に、ブリッジ不良として検出。不濡れリードのフィレット形状を可視化。
04
オペレータの負担を軽減する操作性
AOIとのソフトウェア共通化によるメリット
従来のX線検査機は検査プログラム作成が難しいというイメージを持たれています。サキは、AOIのように操作ができるX線検査機を開発しました。AOI共通のソフトウェアプラットフォームを搭載し、操作性の共通化とAOIからのプログラムの転用を可能にします。さらに、設計データの利用やFOVなどの自動撮像条件設定により、プログラム作成時間の大幅な短縮を実現しました。
ライブラリ管理工数の削減
One Piece機能により、複数FOVにまたがる大型部品のつなぎ目をXYZ方向に補正し、シームレスな三次元画像を構成。一部品としてライブラリ管理が可能なため、工数削減と操作性の向上を実現します。

短時間チューニングと不良流出を防ぐ仕組み
検査ライブラリの検出力を維持するオフラインデバッグ機能は、過去の不良や過剰判定画像を再検査可能な状態で蓄積します。この機能により、ライブラリのチューニングが短時間で正確に行えます。
05
高い保守性とメンテナンス性
自己診断プログラム
ハードウェアの自己診断プログラムが装置の状態をリアルタイムに確認します。突発的な装置不具合を防ぐだけでなく、周期を設定することで計画的にメンテナンスを実施できます。
被ばく線量の予測
被ばく線量シュミレーターを搭載しているため、FOV配置に基づき被ばく線量を予測して撮像条件を最適化できます。

3Xi-M110 紹介動画
仕様表
左右にスクロールできます
寸法 (W)×(D)×(H)mm |
1380×2150×1500 |
---|---|
重量 | 約3100kg |
電源 | 三相 ~200V+/-10%, 50/60Hz |
解像度 | 8μm-38μm |
X線源 | 110kV 30W 密閉型X線源 |
X線漏れ | 0.5μSv/h以下 |
供給エアー | 0.5MPa以上, 20L/min (ANR) |
対象基板サイズ (mm) |
50(W) x 120(L) - 360(W) x 330
50(W) x 120(L) - 360(W) x 510 ※ |
クリアランス | 上:60 mm 下:40 mm |
※2回撮像オプション使用時の対象基板サイズです。
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