ニュースリリース

サキの高品質な光学外観自動検査が、米国Smart Modular Technologies社の品質保証を強化

小型化とスマートマニュファクチャリングの課題に対応するため高性能メモリサプライヤーがサキのSPIとAOIを導入しました

株式会社サキコーポレーション(東京都江東区、代表取締役社長:小池紀洋、以下サキ)は、高性能DRAMモジュールとソリッドステートディスクドライブ(SSD)を製造する米国カリフォルニア州ニューアークのスマートモジュラーテクノロジーズ社(SMART Modular Technologies, Inc. )(以下 SMART社)にインライン光学検査装置を納入したことをお知らせします。この投資によりSMART社は、先進的な製品を提供し、顧客に最高の品質と価値を保証して、次世代のスマートマニュファクチャリングに対応可能です。

米国SMART社の製造品質をサポートするサキの自動検査ソリューション

IoT、ビッグデータ分析、クラウドAI、金融取引、ネットワーク通信などの情報処理用メモリおよびストレージソリューションとして、標準規格品と堅牢型製品のほか、さまざまな用途にあわせたカスタマイズサービスを提供するSMART社は、サイクルタイム、生産品質、およびラインの歩留まりを継続的に改善して生産性の最大化に努めています。同時に、製造不良を検出して工場から不良品を出荷しないことも重要です。

このような理想的な製造を実現するために、SMART社は、サキの3Dはんだ印刷検査装置(SPI)と3D自動外観検査装置(AOI)で構成される、高速・高精度なインライン検査ソリューションを導入しました。

SMT工程のはんだ印刷検査に特化したサキの高速・高精度なインラインSPI 3Siシリーズは、はんだ印刷、ステンシル、洗浄の異常を高速に検査し、はんだブリッジ、はんだ不濡れ、ペースト・オン・パッド・エラーなどの欠陥を、リフロー前に確認できます。サキのSPIはAOIと共通のハードウェア構造であり、また装置の操作性やプログラミングのソフトウェアプラットフォームもAOIとSPIで統一しています。このシステムは、PCB表面全体の2Dと3Dの同時検査が可能で、基板面反り補正、コプラナリティ検査、SPCサポートなどの追加機能もあります。

SPI検査後の良品基板は、部品の配置に進みます。配置エラーを検出し、原因を特定するために、SMART社の生産チームはサキのインラインAOIプラットフォーム 3Diシリーズを選択し、最適なソリューションを構成しました。

3Diシリーズは、Z軸駆動光学ヘッドや、より深く完全な検査範囲をカバーするサイドカメラオプションなどの優れた拡張性と柔軟性を備えています。これらと高度な検査アルゴリズムを組み合わせることで、高速・高精度の両立が可能となります。最大40mmまで計測範囲を拡張できるZ軸オプションは、リードレスICやSMD受動部品のような薄型部品とコンデンサのような背高部品の混載基板を検査するのに役立ちます。さらに、マルチアングル照明とサイドカメラを搭載することで、さまざまな大きさの部品が高密度に実装されたモジュールの検査にも対応しています。

メモリモジュール検査の課題

品質と生産性の目標を達成するため、SMART社は生産ラインにサキのAOIをもう1台追加し、リフロー後の基板を全数検査することにしました。サキの3Diは、最先端のアルゴリズムで検出されるチップ立ち、ヘッドインピロー、はんだ飛散などの典型的なはんだ不良に加え、メモリモジュールや周辺機器カードなどの製造工程では、金のコンタクトに付着したはんだスポットなどの問題に悩まされることがあります。このような不良は、低抵抗金メッキ処理の耐久性だけでなく、外観も、製品品質の定評も損なうおそれがあります。さらに、はんだが厚くなればモジュールが挿入出来なくなる場合もあります。

このようなはんだスポットは、古いタイプのAOIでは金仕上げに光が反射して検出が難しいことが知られています。照明サブシステムと検出アルゴリズムは、リフローはんだと金めっきの色と表面特性の間の低いコントラストに対して比較的感度が低い可能性があります。サキは、不要なはんだスポットを自動的に検出することでこの課題を克服しました。

SMART社の工場では現在、これらのサキの装置が稼働中であり、オペレーターは装置の性能とサキの生産量向上への貢献度、特に、確実に欠陥を検出しながら過剰判定も抑えられているという総合的な精度を高く評価しています。

「過検出が非常に少ないことは、サキの3Diシリーズの強みであり、我々はこれを高く評価しています」とSmart Modular社のWW Specialty Memory Manufacturing担当副社長 Vejay Kumar氏はコメントしています。「安定した部品データベースを構築し、修理ステーションの柔軟性を活用することで、オペレーターが介入することなく、製造ラインを止めずに長時間稼働させることができるのです。AOIは、訓練を受けたオペレーターの作業をサポートし、生産を減速させずに製造ラインの最終段階で注意深く基板を評価することができます」。

将来を見据えた柔軟性

サキはまた、スマートマニュファクチャリングへの支援の一環として、変化し続ける検査環境にフレキシブルに対応するためのアップグレードオプションを数多く提供しており、「インダストリー4.0のテクノロジーを生産ラインに導入することで、生産性と品質をさらに向上させ、製品やプロセスをデータに基づいて改善することができます。」(Vejay氏)

Vejay氏はまた、次のようにコメントしています。「サキが提供するサポートとトレーニングのおかげで、我々の製造チームはサキの検査装置導入直後から生産性を上げることができました。サキの装置はとても使いやすく、最小限のサポートのみで、稼働を開始し全ての機能を効果的に活用し始めることができました。サキのカスタマーサービスは問合せに対して常に丁寧に対応してくれて、投資に対する最良かつ最速のリターンが保証されました。トレーニングはすべてオンサイトで行われましたが、我々が必要とするすべての側面が最適にカバーされるように、セッションをカスタマイズしてくれました。」

「サキの3D-SPIと3D-AOIは、堅牢で耐久性のあるハードウェア・ベースを提供すると同時に、定期的なソフトウェア・アップデートを適用することで、我々の能力を拡張し、向上させる柔軟性を与えてくれます。これによって生産性が向上し、我々顧客に最高の品質と価値を提供し続けることができるようになりました。」

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