サキコーポレーション、小型化・薄型化が進む次世代パワーモジュールにも対応するX線自動検査装置を開発
パワーモジュール向け高速、高解像度X線自動検査装置 3Xi-M200V3をリリース
株式会社サキコーポレーション(東京都江東区、代表取締役社長:小池紀洋、以下サキ)は、小型化・薄型化が進むパワーモジュールの製造品質を高精度に検査するX線自動検査装置 3Xi-M200V3を新たに開発しました。新製品3Xi-M200V3は、放熱板を備えたパワーモジュールを高速かつ高精度に検査できることで従来定評のある3Xi-M200の最新モデルです。大型X線カメラを搭載し、画像データ処理アルゴリズムの最適化によってさらなる性能向上を実現した新製品3Xi-M200V3は、当社従来製品と比較して分解能を3倍に向上させながら、検査時間を最大で2分の1に短縮しました。これにより、電気自動車やデータセンター向けに急速に需要が高まる小型・薄型パワーモジュールの製造工程にも最適なX線自動検査ソリューションを提供します。
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3Xi-M200V3
脱炭素化への取り組みを背景に、エネルギー効率のさらなる向上が求められる電気自動車やデータセンター向けアプリケーションでは、新たなパワーモジュールの需要が拡大しています。これらの分野では、限られたスペースでの高い製造品質や安全性に加え、冷却効率とエネルギー効率の改善が不可欠であり、パワーモジュールの小型化・薄型化が強く求められています。これを実現するために、パワーモジュールの製造には、3Dパッケージングや両面冷却技術などの新たな技術の導入が進められています。しかし、このように小型・薄型に進化したパワーモジュールでは、薄型設計の接合面X線検査において、十分なコントラストの確保や他の層の影響が課題となっています。
新製品3Xi-M200V3は、薄膜化した対象物も高コントラストで捉えることが可能な大型の高感度ディテクタを搭載し、この課題に応えます。さらに、CT演算の最適化により、従来比3倍の高解像度と検査時間2分の1短縮の高速化を両立しました。進化したパワーモジュールの多層部品でも検査対象物を明確に分離し、高精細な画像で、より短時間での高品質な検査が可能です。
![](https://www.sakicorp.com/wp-content/uploads/2024/12/DSC_rayer.png)
高速・高精度仕様で製造ライン全体の効率化に貢献する3Xi-M200V3は、パワーモジュールに特化した専用のオペレータ判定ソフトウェアにより、最終判定も効率的にサポートします。SEMI規格SECS/GEMに標準対応し、製造工程全体の自動化・省人化を実現するスマートファクトリーの構築に貢献します。
サキの代表取締役社長兼CEOの小池紀洋は、次のように述べています。「製造業界が進化を続ける中で、お客様はより小型で効率的、かつ高い信頼性を求められるパワーモジュールの需要など、ますます複雑な課題に直面しています。3Xi-M200V3は、製品品質の向上だけでなく、業務効率の改善や持続可能性の推進にも貢献する最先端のソリューションを提供するというサキのコミットメントを具現化しています。サキは、これからもお客様のニーズに応え、技術革新を通じて製造品質向上と効率化を推進し、産業の発展と持続可能な未来に貢献してまいります。」
3Xi-M200V3についての詳細は、製品情報のページもご覧ください。